みどころ


1510年にジョルジョーネが没した後、ヴェネツィア絵画の覇者となったのはティツィアーノであった。ティツィアーノは、ベッリーニやジョルジョーネに学んだ繊細な色彩の諧調と光の表現に、力強さと抑揚を加え、新しい絵画の可能性を切り開いた。1530年代以降、ティツィアーノのパトロンはヴェネツィアのみならず、ヨーロッパ各地の王侯貴族へと広がり、より美しく、官能的な絵画を求める彼らの要望から、独創性に富む数々の神話画が生み出された。《ダナエ》(カポディモンテ美術館)をはじめとする、魅惑的なポーズをとる横たわる裸婦の表現は、ティントレットら次世代のヴェネツィア派の芸術家たちに引き継がれていった。


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